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ユリ色ではないけども

amazonプライムビデオにある映画(アニメ)の感想が中心。あと百合とか。

百合漫画のこと1 『柚子森さん』1,2巻

柚子森さんは、いい。「こんな百合、見たかった」がここにある。

 

主人公は女子高校生「みみか」。小学四年生の女の子「柚子森さん」に一目惚れするところからこの作品は始まる。

ねえもうさ、「女子高校生が女子小学生に一目惚れする漫画」ってさ、もうそれ聞くだけでもあれじゃん。やべえじゃん。ズルじゃん。

そんなリーサルウェポン的あらすじから生まれる期待を裏切らない、というか、期待の上を突き進んでくれる漫画だと思う。

 

まずは1巻

柚子森さんの可愛さにみみかが翻弄される(というよりみみかが一人で勝手にぐるぐる回ってる)話で形成される。

特筆すべきは「画全体の可愛らしさ」と「ダイナミックなコマ割り」のギャップ。

絵柄はもちろん、せりふの内容から書き文字、トーンまで全てがほんわかした可愛らしい雰囲気を作り出している。

そんな中、どの話にも出てくる1ページぶち抜き(または見開き)の柚子森さんやみみか。柚子森さんの場合は当然その可愛さを描くカット、みみかの場合はそれに反応するギリギリの表情(ギリギリ可愛いのがすごい。変顔と紙一重)。

舞台や出来事だけ見ればなんてことのない日常でしかないのだが、これら大ゴマが小気味良いテンポを生み、漫画を盛り上げる。

 

キャラクターを見ていくと、もちろん「柚子森さん」の可愛さが中心に描かれる作品なのだが、私は主人公みみかの魅力に注目したい。

「女子小学生に恋をする」ってわりとアウトというか、一歩間違えなくてもちょっとよろけるぐらいですぐ通報モノになったりする。

もちろん作中でみみか本人も友達のしーちゃんからの辛辣な指摘「ロリコンなんじゃん?」を喰らってから、自身の柚子森さんへの気持ちに対する罪悪感は膨らむばかり。

そう、みみかはどこまでも真っ直ぐなのだ。全力で柚子森さんの虜になり、全力でそのことに思い悩む。女子小学生相手に、そこらの少女漫画に引けを取らないドキドキキュンキュンを全力で見せてくれる。

このみみかの真っ直ぐさが、この作品を「単なる量産型萌え百合漫画でしょ」と言わせなくする。物語に起伏を、ドラマを生んでいるのだ。

 

 

そんで2巻

2巻もすごい。2巻がすごい。2巻を読んだ衝撃でこの感想を書きたくなったぐらい。びっくりした。

ネタバレのため詳しくは書かないが、これだけは言いたい。作者は本気だ。

お茶を濁し続けることも充分可能だろうに、決して同じところに留まろうとせず、物語を加速させ、高校生と小学生の百合を真正面から描こうとしている。

その勇気にただただ脱帽。っていうより感謝。江島絵理先生ありがとうございます!

 

単行本の出るペースが速いのもありがたい。

1巻が2016.12月、2巻が2017.3月。3巻も楽しみで仕方がない。 

 

百合好きの方々には手放しでおすすめできる作品。

やわらかスピリッツ公式サイトで第1話と最新話を読めるので未読の方はぜひ。